猫のお手入れ方法
猫に行いたい主なお手入れには「爪切り」「ブラッシング」「歯磨き」などがあります。
定期的なケアで猫の体を清潔に保つこと大事です!
迎え入れたばかりの猫は、人に慣れていなかったり、触られることにも慣れていないことがあります。
焦らずゆっくり進めていきましょう。
人慣れしていない猫を無理に押さえつけて行おうとすると、ますます人が苦手になります。
そのため、人に慣れるまでは体のお手入れはしなくても大丈夫です。
体の手入れは猫の健康を保つのに役立ちますが、嫌がる猫を押さえつけてまでやらなければいけないものではありません。
どうしても気になるときには動物病院にお願いしましょう。
飼い主が行うよりスムーズですし、飼い主が嫌われるリスクも少なくなります。
猫がさわられることに十分慣れたら手入れに慣らしていきますが、ここでも気長に少しずつ慣らすのが大切です。
本来猫は体を拘束されることを嫌がるので、手入れは短時間で済ませるのが基本です。
最初は、ブラッシングなら体のほんの一部だけ、爪切りなら足先を持つことから始めます。
慣れてきたら爪を少しだけ出してみる、次に1本だけ切ってみるといった感じで進めます。
周囲へのマナーを守ろう
今まではマナー違反ではないと思っていたことが、場所が変わるとマナー違反になることもあります。
動物が苦手な人やアレルギーの人もいることも考慮しましょう。
check
- ベランダなどの屋外ではブラッシングを行わない
- 排泄物の処理は自治体のルールに従って
- 夜中に騒がしくしない
ベランダなどの屋外ではブラッシングは行わない方がよいでしょう。
抜け毛を周囲にまき散らすことになります。
特に猫アレルギーの人にとっては命にもかかわる問題です。
飛び散ったペットの毛が原因で訴訟を起こされた例もあるようです。
排泄物の処理方法は、地域によって異なります。
自治体のルールを確認したうえで、可燃ごみに出す場合もポリ袋を二重にするなど、ニオイ漏れに注意しましょう。
また夜中に猫と遊んでいると、その騒音が近所迷惑になる事があります。
特に集合住宅の2階以上に住んでいる人は、猫と遊ぶのは早い時間帯にしましょう。
猫が夜中に走り回ることもあるため、階下への騒音対策として厚めの絨毯を敷くなど配慮が必要です。
不妊・去勢手術をしていない猫は、発情期になると大きな声で鳴くことがあります。繁殖の予定がないのであれば手術を検討しましょう。
ブラッシング
猫は毛づくろいによって抜け毛をなめ取りますが、抜け毛が多すぎたり、飲み込んだ毛をうまく排出できないでいると胃腸の中に毛玉(ヘアボール)ができます。
この毛玉が大きくなり、吐いたり、排出することができないと、胃腸炎(毛球症)を引き起こすこともあります。
部屋の中に飛び散る抜け毛を減らすためにも、ブラッシングは定期的に行いましょう。
特に春と秋の換毛期は頻繁に行います。
マッサージ効果で血行がよくなる効果もあります。
ブラシには短毛用・長毛用などがあります。
コーム・スリッカー・ラバーブラシなどの種類があり、それぞれ使い分けると便利です。
コームは脇の下など毛が絡みやすい部分をほぐすのに適しています。ほぐしたあとは、スリッカーで全身をブラッシング。
スリッカーはピン先に丸い玉がついているものが皮膚への当たりが優しく、毎日のブラッシングにお使いいただくと良いでしょう。
ラバーブラシは抜け毛を絡めとるのに適しています。
シャンプー
健康的な短毛猫なら、シャンプーは基本的には不要とされていますが、長毛猫は食べ物や排泄物の汚れが毛につきやすいため、ブラッシングだけでは清潔を保ちにくいので、定期的なシャンプーが必要です。
猫と人間では肌のpHが違うため、必ず猫用シャンプー・リンスを使ってくださいね‼
私のおすすめのシャンプーはこれです。
なるべく短時間で終わるよう、手早く洗って、しっかりすすぎましょう。
タオルドライとドライヤーで乾かして終了。
自分でシャンプーするのが難しければ、ペットサロンでもお願いするのも良いかと思います。
爪切り
同居猫や人がケガをしないよう、肉球を傷めないよう爪切りは定期的に行いましょう。
高齢になると爪とぎをしなくなり、爪が伸びすぎて自分の肉球に刺さることもあります。
爪切りを嫌がる猫も多いので、小さい頃から手足を触ったり、爪を出す、爪を切ることを慣らしておくとよいと思います。
爪切りに時間をかけない!猫に爪切りを意識させない!これがポイントです。
嫌がる猫を無理やり捕まえて一度に全部の爪を切ることはやめましょう。
1・2本切って猫が嫌がるそぶりをみせたら一旦爪切りはやめて、数時間後や翌日にまた挑戦してみて下さい。
肉球の上下から押すと爪が出てきます。この時強く押すのはやめましょう。強く押すと痛いので優しくです。
爪先の尖った部分をカットしますが、ピンクに透けている部分は血管が通っているので、そこは切らないよう十分注意が必要です。
血管を切ってしまうと血が出てきますし、猫も痛がった様子を見せます。血が止まりにくい場合もありますので、その場合は止血してあげて下さい。
爪切りにはハサミ式のものとギロチン式のものがありますが、どちらがイイということはありませんので、使いやすいものを選ばれるのが良いと思います。
自分ではどうしても爪が切れない場合には、動物病院やサロンでも切ってもらうことができるので相談してみてはいかがでしょう。
歯磨き
3歳以上の犬猫の8割が歯周病といわれています。
歯周病になると口臭がするだけではなく、痛みで食事ができなくなったり、アゴの骨が溶けてしまうこともあるそうなので、できるだけ早いうちから歯のケアに慣らすことが大切です。
また歯周病は口腔内だけでなく、全身にも悪影響を及ぼします。
歯石は細菌の温床で、歯茎を通じて細菌が全身に回ると、心臓や腎臓に炎症を起こすことがあります。
歯周病があると腎臓病になる時期が早くなる傾向があるともいわれています。
愛猫に長生きしてほしいなら歯のケアは必須です。
歯周病の次に猫に多い歯の病気は歯茎部吸収病巣(ネックリージョン)。歯が破壊吸収される猫特有の原因不明の病気です。
猫用歯磨きペーストは猫が好む味のものが多く、ペーストを歯に塗るだけでも効果が期待できるそうです。
まずは猫の口を触ることから始め、口の中に指を入れても平気にさせる練習からしていきましょう。
猫がリラックスしているときに、頭部のスキンシップの延長で口の周りをさわってみます。
猫の口は閉じたままでもOK!
唇をめくって指を入れ、歯の外側をさわり慣れさせます。
ガーゼを水で湿らせて歯の表面をこすり、歯垢がたまりやすい上の奥歯や歯茎付近を中心に行います。
慣れてきたら、猫用歯ブラシやヘッドが小さく柔らかな赤ちゃん用歯ブラシを使い歯磨きをしていきます。
無理に口を大きく開ける必要はありませんよ!
アゴ下
アゴの下には分泌腺がありますが、分泌物(皮脂)が溜まると炎症を起こし、「座そう」と呼ばれる黒いブツブツができることがあります。
ぬるま湯に浸したコットンで毛穴に詰まった分泌物をふやかしながら優しくふき取っていきます。
猫用の薬用シャンプーを入れたぬるま湯を使ってもOK!
炎症を起こして赤くなっていたり、脱毛がみられる場合には動物病院を受診しましょう。