猫の食事管理
猫に最適な栄養バランスが健康な体をつくります。
猫に必要な栄養とは
猫に必要な栄養は、人とも犬とも異なります。
猫も犬ももともとは肉食ですが、犬は人と共存していくうちに雑食よりになったのに対し、猫は肉食性を保っています。
そのため、猫は犬以上にタンパク質を多く必要とします。
人間が最も多く必要とするのはタンパク質ですが、猫に同じような食事を与え続けていると健康を害してしまいます。
人や犬と異なり、猫はタウリンを体内で十分に合成できないため、食事から摂取する必要があります。
人と同じような食事やドッグフードを与えているとこのタウリンが不足し、目の障害や心臓疾患を引き起こす原因となります。
猫には猫用につくられた「キャットフード」を与えましょう。
ただし、キャットフードであれば何でもいいわけではありません。
猫に必要な栄養素を全て満たしているのは「総合栄養食」のみで、主食として与えることを目的につくられたものです。
基本的には「水と一緒に与えるだけで猫の健康を維持できる」ようになっています。
キャットフードには多くの種類がありますが、愛猫の年齢や健康状態に合ったものを選ぶ事が大切です。
摂取カロリーの管理
摂取カロリーを管理して健康な体型を維持しましょう。
太りすぎや痩せすぎ健康に良くないのは、人も猫も同じです。
特に現代は太りすぎの猫が多いのですが、肥満は多くの病気を引き起こします。
飼い主が猫の適正な食事量を把握し、体重管理を行いましょう。
それには、まずその猫の一日あたりの必要カロリー(エネルギー)量を知ることが必要です。
1匹飼いで少しずつ食べる猫なら、一度に1日分の食事を与えても構いませんが、一気に食べてしまう猫の場合、1日分を2~3回に分けて与えた方が消化によく、食べすぎを防ぐことができます。
多頭飼いの場合は、食いしん坊の猫が多く食べてしまわないよう、より細やかな管理が必要です。
別々の部屋で与えたり、それぞれのケージに入れて食事をさせると良いでしょう。
ドライフードとウエットフードの使い分け
キャットフードは、水分含量によって「ドライフード」と「ウエットフード」に大きく分けれれます。
ドライフードは水分含量が10%以下で、重量当たりのカロリー量が高く、開封後の使用期限が約1か月と長めなのが特徴です。
ウエットフードは水分含量が75%程度で、風味が良く、猫の食いつきが良いのが特徴です。
ただし、水分が多く含まれているぶん、重量当たりのカロリーは低く、開封後は腐りやすいため1日で使い切る必要があります。
食欲のないときや水分を多く摂らせたいとき、量を多く食べないと満足しない猫の場合などはウエットフードが適しています。
猫が食べてはいけない危険な食べ物
人の食べ物のおすそ分けはやめましょう。
猫に必要な栄養バランスは人と異なり「少しなら…」「肉や魚なら…」と思うかもしれませんが、人用に調理・味付けされたものは基本的に猫には塩分が多すぎて、内臓に負担をかけてしまいます。
また、人の食べ物に慣れてしまうとキャットフードを食べなくなるおそれもあります。
check
【猫が食べてはいけない危険な食べ物】
- ネギ類(タマネギ・長ネギ・ニラ・ニンニク)
- チョコレート
- 生のエビ・イカ・タコ・カニ
- 生肉
- レバー
- ほうれん草
- ぶどう
ハンバーグに含まれたタマネギは、血尿や下痢、嘔吐、発熱などを引き起こす恐れがあります。タマネギの部分を除いても成分がしみこんでいれば同じように危険です。
またフライドチキンは濃い味付けがしみていますし、ニワトリの骨は縦に裂けやすく、のどなどを傷つける恐れがあり危険です。